お子さんを見ていて子供の目の位置がおかしい気がすると感じたり、映っている写真を見るとなんだか目の位置がずれている、なんだか二重に見える時がある・・など、もしかして斜視?斜視ってどうすれば良いの?という方、基本的には眼科に行って精査してもらう事をお勧めします。
人によって病態は様々です。ただ、先生の話がよくわからなかった、聞き忘れてしまったなどもう少し情報が欲しい方、もしかしたら少しだけお力になれるかもしれないのでぜひ読んでみてください。
斜視って何?
簡単に言うと眼の位置がずれていることです。生まれつきずっと斜視の場合もあれば、たまに斜視になったりします。
斜視の種類
目が内に寄っている内斜視、外に外れている外斜視があります。
内斜視
内斜視は色んな種類がありますが、大きく分けて2つあります。
生まれつき目が寄っている場合と、2~3歳くらいからたまに目が内に寄る時があると気づく場合です。多くは子供の頃に発見される、もしくは子供の頃に実は発症しています。また、最近ではスマホやデジタル機器を使う時間の増加の影響で、子供や大人に関わらず一時的に内斜視になる人もいるようです。
また子供は鼻が低く目も小さい事から、内斜視に見えることがあります。ただそれは偽内斜視といって問題はありません。その判別は専門家でないと難しいです。
外斜視
外斜視も色々種類がありますが、主に2つのパターンがあります。
ずっと外斜視のまま固定の場合と、たまに外斜視になる時がある場合です。
もともとの人間の眼の構造として外側を向いています。目を無意識にまっすぐの位置に自分で調節しているのです。外に向いている角度は人ぞれぞれです。
朝起きてぼーっとしていたり、夕方とか疲れてくると眼をまっすぐに保つことが難しくなって外に向いてそのままになることが最初の気づきのケースが多いです。これをほっておくと、もちろんそれだけで済む人もいますが、少しずつ目の位置が外に固定される人もいます。子供も大人にも起こり得ます。
それか、最初からずっと目の位置が外を向いて、まっすぐにいかない人もいます。大人でも子供でも起こり得ますし、生まれつきだったり、いつからか外向いてると気づいたり色々です。
治療方法は?
どんな治療方法があるのでしょうか?完全な正解はありません。
一般的に教科書に載っているような内容だと以下の通りです。
内斜視
生まれたときから内斜視が見られる場合は1歳になる前くらいに手術する場合があります。
両眼視機能と言って両目で物を見る力が育つ前に斜視を直しておかないといけないからです。時期のさじ加減は各施設ごとなのでしっかり相談することをお勧めします。
2~3歳くらいから内斜視が見られた場合は眼鏡をかけるよう言われることが多いかと思います。
遠視が隠れている場合があるので点眼薬を使って検査して、眼鏡処方されるのでしっかりかけることが治療となります。小さいころは両眼視機能が育つ大切な時期なので早くかけ始めた方が良いです。
いつ眼鏡は外せるようになるの?とよく聞かれますが、基本的にはずっとかけることになるので、小学校高学年になってコンタクトレンズでも良いと言われるまではかけ続ける覚悟でいるのが無難です。もちろん人によります。
外斜視
いつ見ても目が外に向いたままの状態の場合は手術の選択肢をすることが多そうです。
手術を検討し始める年齢にもよりますが、すでに7~8歳以上になっている場合は、手術の目的は見た目をなんとかしたいからという事になります。7~8歳には両眼視機能は出来上がっているため、整容目的になります。
たまに目が外を向いたり戻ったりする状態ですと、訓練する選択肢があります。
ただし、訓練について詳しく知っている視能訓練士がその病院にいるかによります。視能訓練士の資格を持っているからと言って必ずしも訓練の知識があるとは限りません。
訓練も最初は1週間に1回来院したり、家での簡単な宿題があったり、完全に卒業できるまでに半年くらいかかったりします。もちろん次第に来院回数は1カ月に1回など減りますが、長くかかる子は1年くらいかかる場合もあります。また、理解度も重要になり、どんなに早くても8歳くらいでないと難しく、10歳でも理解できない子は時期をもう少し遅くします。
なんでもかんでも訓練ができるわけではありませんが、選択肢の一つに訓練というものもあることを知っておくとよいかと思います。
まとめ
こうやって記事にまとめてみましたが、実際は各個人で病態も様々で先生の診断が一番正しいと思います。一人一人の状態と検査結果によっては上記のような内容に当てはまらないこともあります。
こちらで書いたことはあくまで教科書に書いてある一般的なことだと思っていただき、先生の指示に従うことが一番です。自分で書いていておかしいかもしれませんが、ネットでかかれた情報は必ずしも正しいとは言い切れません。先生の診断を元に、上記の文章が少しでも理解の補助になれたら幸いです。