英語は小学校でも2020年4月より小3.4年生から必須化されたり、英会話は子どもにさせたい習い事の上位に常に入っていたりして子どもの英語教育がどんどん取り入れられるようになってきましたが、それによって子どもにどうやって英語学習をさせるべきなのか・何から始めるべきかわからない方もいるでしょう。
ここでは子どもの英語学習の始め方から話せるようになる勉強方法の手順を紹介します。
これはアメリカの義務教育の中でも取り入れられている方法なので試してみる価値はあります。
学習方法を知って子供の英語学習をぜひ始めてみましょう。
子どもの英語教育のメリット
最近では英語教育が以前に比べ随分と早くから行われる傾向にあり、メリットは以下に挙げられる点があります。
英語を吸収しやすい
子どもの頭はとても柔らかく、特に10歳くらいまではどんどん色々な事を吸収します。音を聞けばいつの間にか言葉を話しているようになったりするので、テスト勉強のような事をしなくてもいつの間にか頭の中に英語脳ができあがっていきます。

ただし、10歳を超えたらもう手遅れかと言ったらそうではありません。
英語は論理的学習でも習得できるので時期を過ぎたと焦らなくても問題ありません。
英語に抵抗をなくす
小さい頃から英語の音を聞くことで抵抗を軽減できます。大人になっては英語の音は慣れない音なので頭の中で拒否が起こっても小さい子どもはすんなり受け入れられるので学習始めるには適していると言えます。
子どもの英語教育の問題点
小さい頃から英語学習をして大丈夫なのかという議論もよく聞かれますが、以下のような点で問題として挙がると言えます。
日本語がおそろかになる
これはインターナショナルスクールに通ったり、家の中でも常に英語の会話が飛び交っていて日本語を聞く機会がないようなときは注意です。
私たちの第一言語は日本語であってそれをベースに第二言語として英語を勉強するので、第一言語をきちんと習得しなければ言葉そのものがあやふやになり頭の中でも自分の言語はどれなのかわからなくなります。そのため、日本語をしっかり勉強してからでも英語は遅くないという方もいます。そのため外では英語で話す生活だけど家の中では日本語を話すなどと、日本語に触れる時間は必ず確保してください。
英語を嫌いになることもなる
あまりに英語をおしつけてしまっては、子どもが拒否反応を示すこともあるので注意が必要です。無理に学習しようとせず、出来る範囲でおこなうだけでも構わないので、音楽を聴くだけに留めるなど嫌いにならないように気を付けて学習しましょう。
子どもの英語学習・手順
本気で話せるようになるための目標は速いスピードで流暢に英語の本を声に出して読めることです。
まずは英語学習の導入から、そして目標へ到達するための手順を追って説明します。

子供の頃海外で過ごしたけど英語話せない人がいたり、しっかり習得していつまでも話せる人もいますが、その違いは、リーディング力の違いです。
小学生くらいであれば話せるし英文も読めるので、日本に戻ってきても英語を忘れることがないようですが未就学児のまだ英文を読めない子はその場では英語を使っていても話さなくなるとそのまま忘れていくようです。
【フォネミックアウェアネス】音楽のかけ流し(2~4歳ごろ)
まず初めに、英語のかけ流しからおこないます。これはしっかり聞いてなくても良く、ご飯の時とかおもちゃで遊んでる時にバックミュージックのように流しているだけで良いです。小さい子どもは意識して聞いていなくても耳に入ってくる音はすべて吸収するようなので、聞こえるか聞こえないかくらいの音量で1日合計2~3時間流してみてください。

かけ流しだけで良いなら親の負担も少ないですよね。
音楽でなく、オーディオブック(本の音声)でも良く、図書館で借りて音源を落とすことも可能です。
【フォニックス】アルファベットの発音(~7歳頃)
日本語の文字に興味を持ち始めたら次のステップ、フォニックスへと進みます。文字には音があるというルールを理解するのに良いタイミングです。
フォニックスとは?
例えばアルファベットの「A」の名前は「エィ」ですが、音は「ア」というように、名前と音があります。「pen」は「ペン」と言いますが「ピーイーエヌ」とは言わず「ペン」と言います。アルファベット26文字覚えると同時に「音」、つまり発音のルール(フォニックス)も一緒に覚えてみましょう。

いくら文字に興味を持ち始めたと言っても教えるのははっきり言って至難の業です。
そこでお勧めがDVD教材です。「Leapfrog社のLetter Factory」は歌いながら教えてくれるので、気づいたら口ずさみながらフォニックスが言えるようになります。それと同時に文字も覚えられ書けるようになる子もいるようですよ!
以下からDVDの購入ができます。このDVDのシリーズはアメリカでは大人気で、英語学習にもよく利用されているようです。
注意
一つ注意点としてこれはアメリカで生産されているものなので、日本のDVDだと再生ができないためリージョンフリーのDVDの用意が必要になります。以下で購入可能ですが、割とリーズナブルに購入ができます。
【ワードファミリー】単語の発音
26文字のアルファベットとフォニックスを覚えたら次はワードファミリーです。ワードファミリーとは、同じ韻で終わる単語をまとめて覚える学習のことで、例えば「cat」「rat」「hat」などは「at」で終わるのでその韻「at」を覚えます。
覚え方としては、アルファベットカードを使って「A」「T」を並べて、「アット」だねと遊びながら練習していきます。この時、先ほど覚えたフォニックスが大活躍します。フォニックス読みでは「A」は「ア」、「T」は「トゥ」なので「AT」は「アット」、更に余裕がればそこから頭文字に「C」とか「H」とかくっつけて、「CAT」「HAT」と単語になる過程へと続けられます。

頻出するワードファミリーは37種類あります。
短母音のワードファミリーは22種類:at an ap ack ank ash ell est it in ip ill ick ing ink op ot ock ug uck ump unk
長母音のワードファミリーは15種類:ain ake ale all ate aw ay eat ice ide ight ine oke ore
そしてこれもLeapfrog社のDVD「Talking words factory」と「Word caper」で学習ができます。「Letter Factory」のシリーズなのでDVDをみるだけで楽しく勉強ができます。アルファベットカードでの学習はお勉強している感じで嫌がる子もいるので、DVDに頼ってみるのも良いですよ。
【サイトワーズ】頻出単語の学習
ここまで、アルファベットについて理解し、アルファベットを組み合わせて一つの単語になることが分かってきたところで、次は「サイトワーズ」に進んでいきますが、サイトワーズとは、頻出単語の事です。頻出100単語覚えると英文の50%が読めるようになり、頻出300単語を覚えると英文の65~70%が読めるようになると言われています。
頻出単語の一覧は「Dolch Sight Words」を見ると良いでしょう。isとかandとか、名詞以外のもの220単語のリストです。それに加え、「Dolch Noun List」といって95の名詞のリストもあります。単語を見て正しく読める事がポイントとなるため、意味はわからなくて問題ありません。

【勉強方法】
①フラッシュカード(単語帳)を使ってゲーム感覚で覚えていく
単語リストをネットから引っ張ってきて印刷し、紙をちょきちょき切ってラミネートするとすぐにできあがります。
②絵本を使って覚えていく
Scolastic社の「Sight word Readers」でサイトワーズを覚えることができます。
↓Scolastic社の「Sight word Readers」
【絵本の仕掛け】
大人がいつも付き添って読んであげられたら良いですが、大人も英語を綺麗な発音でしっかり読めない方もいるでしょう。楽しくいつでも1人で絵本を読めるように音声が出るように仕掛けを作ると良いです。音声を録音、もしくはデータをうつし、それをシールと関連付けシールを好きな所に貼ることで専用のペンでシールをタッチすると音声が流れるという優れものです。
【リーディングフルエンシ―】絵本を読む
英語学習の目標は速いスピードで流暢に英語の本が読める状態になることであり、これは簡単で短い文章の本の多読によって身につけます。データによるとアメリカの小学生低学年の子たちは3年間で141冊の本(28万単語)を読むそうです。これは終わりのない長い道のりになりますが、年齢やレベルに合った本をいかにたくさん読むか、そして小学生低学年くらいまでは必ず声に出して読みます。意味がわからなくても流暢に読めることが大切なので、とにかくたくさん読んでみましょう。
アーリーリーダーズ:子供が自分で読むことを目的とした本です。
上記のおすすめの3社の本の中から一つ選んでみてください。初めての英語の絵本としてはどれも最適です。最初は読むのが難しいので音源を用意していると良いため、先ほどご紹介したタッチペンを利用すると子供が一人で取り組めるので便利です。
こちらはOxford Reading Treeです。下記は1~4の全セットなのでまずはStage1を購入してから合うかどうか判断しても良いでしょう。
I CAN READで、レベル1に入る前の段階の本です。
First Little ReadersもA,B,C,Dと段階に分かれていますのでまずAを読んでみてください。
リーダーズ:薄い本
上記のおすすめの2社の本は少しレベルが上がった絵本として選択するのにお勧めです。選ぶ本の基準として1ページに読めない単語が3~4個あると難しすぎる本で、5~10分で1冊読めるくらいの本を基準に選んでみてください。理解はまだできていなくても問題はなく、とにかく理解よりも読むことに集中してみてください。
Oxford Reading Tree5~9です。もしアーリーリーダーズの絵本をOxford Reading Treeを読んでいたならこちらをお勧めします。Oxford Reading Treeはかなり高評価で、イギリスの国語の授業でも使用されているもので内容も面白く、段階をしっかり踏んでステージが上がっていくので良い教育本に間違いありません。
I CAN READです。こちらはLevel1のものを紹介します。Level4まであるので上達度に合わせて進んでいくと良いでしょう。
オンライン英会話やアプリゲームなども活用
勉強ってどうしても嫌だなと感じる時もあるし、やるよう促した所で子供がすんなり受け入れてくれるわけでもなく、毎日継続も難しいです。そんな場合は、オンライン英会話やアプリゲームも一つの手かと思います。
おすすめは「ABCmouse」というオンライン英会話です。
初回1ヶ月無料!アメリカNO.1オンライン英語教材【Rakuten ABCmouse】
このABCmouseはゲーム感覚で英語の4技法(読む、書く、聞く、話す)がきっちり学べ、しかもゲーム感覚で行えるという、アメリカで人気のオンライ英会話です。忙しい親にも安心、英語が分からない子供も1人で進められるような工夫がされており、ご褒美チケットで遊びができたり子供の心をがっつりつかんでいてお勧めのアプリです。1年契約で14800円、1カ月単位の支払いだと月々1980円と費用は発生してしまいますが、1カ月の無料体験もできますし、3人まで登録可能なので教室通うよりリーズナブルに学習ができます。
利用対象は3~11歳と幅広く、レベル3が英検4級相当、今はレベル4までリリースされているので子供が行うには十分なレベルの用意があります。
補足)オーディオブックもおすすめ
英語の絵本、オーディオブックもあります。
それについてはこちらに詳しく書いていますのでよろしければどうぞ。
親ができること
子どもが英語学習に取り組む際は親のサポートが必須です。その際に大切にしていくべくことをまとめます。
一緒に楽しむ
教材を渡した後一人で学習に取り組める子どもはいないでしょう。親が楽しく一緒に取り組むことで子どもは興味を示し、英語学習に取り組めます。なので親も一緒に楽しく、なんなら親も一緒に英語習得するくらいの気持ちで取り組んでも良いでしょう。
日本語が大切
第一言語の日本語をしっかり習得することが一番大切なので、そこを置き去りにして英語学習に取り組むことは控えましょう。日本語で話をする時間もしっかり設け、国語力を身につけた上で英語を習得しないと頭の中で言語に対する混乱が起こる恐れもあります。
継続して学習する
何事も1日で全て習得できるものはなく、時間をかけて継続する事で自分の力となります。英語学習は親のサポートも必要なので親の忍耐も必要ですが、一緒に楽しく継続できるように工夫しながら学習してみてください。
まとめ
英語学習について、メリットや問題点から学習方法、親が一緒にできる事について解説しました。これから始まる英語学習の良いスタートを切れるよう、ぜひ参考にしてみてください。