世の中の視能訓練士さん、仕事がつらくてたまらなく転職したいと考えつつ、でもどうして良いかわからず苦しくなっていませんか?
ここでは、視能訓練士の仕事がつらくてたまらないときに自分の職場が本当に良くないのか他の職場はどうなのか、今転職すべきなのか判断できるよう、転職する良いタイミングにと職場の選び方について書いていきます。
もし転職するとなると一歩踏み出す勇気が必要ですが、仕事をつらく思うより自分に合った職場に出会えたら将来に希望も出てきますので、この記事を読んで自分の仕事をどうしていくか考えてみてください。

現在約15年目の現役視能訓練士です。
現在3ヵ所目の眼科で正社員として働いています。
一番最初は職場での職場環境の悪さを理由に転職しました。どこも同じだろうと諦めていましたが、他よりも相当悪条件で仕事をしていたことが今ではよくわかりましたので「自分が辛くなく働ける選ぶポイント」を大切にしています。
視能訓練士として働くことがつらい・・
毎日仕事がつらい中、お疲れ様です。そして人によってつらい理由はそれぞれです。
色々ありますが、人によっては長時間勤務は苦でない人もいるし、スキルアップよりも楽に仕事できればそれで良い人もいます。自分が弱いからつらいのではなく、自分の希望に合っていないから辛くなるのです。
本当に転職すべき?辞めてもいい?
仕事がつらいのですぐにでも転職したいと思い立つことはありますが、今自分が本当に転職すべき状態にあるかどうか、冷静に判断する必要があります。
今つらいと思っていることは転職して解消されるのか、転職したところで変えることができないものなのかを考えるためにも、現在の不満やつらいこと、自分の希望をしっかり把握するところから始めてみると状況がよくわかってきます。

社会人として働く中で、嫌な事や辛い事は絶対ありますし、全てが快適な職場はありません。
それでも自分はどういう状況であれば少しでも楽しく働くことができるかを改めてよく考えてみてください。
いつ転職すべきか
転職を考えてみるとよい状況
人によって様々な状況があるとは思いますが、以下のようなときは転職を考えても良いと感じます。
✔スキルアップしたい
現在の職場では触れる機械も少なく検査内容も少なくモヤモヤする・・そんな時はスキルアップのためにも転職をおすすめします。
✔仕事内容が難しい・忙しい
スキルアップとは逆に、業務内容が難しくなかなかついていけない・忙しすぎてきちんと覚えられないなどといった場合も、自分に合った働きかたができる場所に転職すると落ち着いて仕事ができる可能性があります。
✔給与をあげたい
なかなか昇給しなくモヤモヤしている場合は、経験者として他の職場で働いた方が給与がアップする可能性があります。
✔勤務条件を変えたい
勤務時間を変えたい、休みやすいなど柔軟に対応した働き方ができる所へ行きたいなど自分の生活環境に合わせた働き方を望むときも転職して良くなる場合もあります。
✔悪い環境にいる
こんなときはできるだけ早めに転職を検討しましょう。悪い環境とはどんな環境がは以下に述べます。

ただし、全ての条件が良い職場はありません。
給与が上がる代わりに勤務時間が遅くなったり、スキルアップできる職場だけど給与は低かったりなどがあるので、自分が望む全てを兼ね備える職場は限りなく少ないため、自分が何に重きをおくかをよく考える必要があります。
転職を考えたほうがよい職場の悪い環境
人によって感じ方は様々なので一概には言えないですが、以下のような内容だと転職を考えようと思う人が増えてくる傾向があります。
✔休みが少ない
世の中の平均的な年間休日は120日前後これは土日祝とお盆や年末年始のお休みだという計算で、年間休日が105日を下回るのはブラックと言えます。

週休2日制度にも注意が必要です。
週休2日という意味は、月に1回以上週に2日休める日があるという意味なので、週休1日の週もあるということです。そうすると年間休日が少なくなるので完全週休2日であってほしいですね。
✔勤務時間が長い
本来なら1日8時間労働で、それ以上は時間外勤務です。
時間外勤務が月に10時間以内くらいの場合はよくありますが、60時間を超えたりするような場合は注意が必要です。また、残業代が出されない所もありますのでそういった職場は良くない環境と言えるでしょう。
✔給与が低い
もともと視能訓練士は給与がさほど高くなく、平均的な年収は400万程度だと言われています。
それよりも大幅に低い場合や、先ほど挙げた残業代が出ないなどと言った職場は良くない環境と言えます。
✔人間関係
これは求めるものが人によりちがうので一概に悪い環境ではないですが、パワハラ・セクハラなどと言った事がある場合はよくない環境下であることは間違いありません。
転職したらどんなことがある?
転職のメリット
まず転職を考えている理由は、現在の人間関係や待遇への不満が多いでしょう。転職する事でそれらがリセットされるので心機一転できたり、経験者ということで優遇され待遇が良くなることもあります。
また、今よりもスキルを上げたいと考えるのであれば、やりたい分野やスキルアップできる職場で働くことで仕事へのやりがいがうまれます。
転職のデメリット
働く条件や待遇を良くしたいと思っていても、転職を考えるタイミングで必ずしも自分に合う求人が出るとは限りません。また実際働き始めないと職場の人間関係やどんな人が在籍しているかどうかはわからないので必ずしも環境が良くなると言えるかはわからないでしょう。
また、今までと立場が変わることもあり、基本的には新しい職場では下の立場になります。そういったことが受け入れられるかよく考えてみてください。
職場の選び方のポイント
完璧な職場はありませんが、少しでも自分の希望に合う職場を見つけたいものです。
そのためのポイントを3つ挙げてみます。
譲れない条件を1~2つに絞る
勤務時間や給与、やりがいなど、自分が仕事に対して何を求めているかをよく考えてみてください。
そしてすべてがクリアする職場は見つからないので、譲れない条件を1~2つに絞り、その条件を満たす職場を探してみましょう。

給与重視であれば勤務時間帯は多少目をつぶるとか、スキルアップのためであれば給与が低くても我慢するなど、譲れる部分と譲れない部分を明確にしましょう。
そうするともしかしたら今の職場も悪くないかもと気づくこともあります。
年度末やボーナス時期が狙い目
年度末やボーナス時期は求人が多く出るのでしっかりとチェックしましょう。
このタイミングを逃すと求人数も随分減ります。
視能訓練士の職場の違い
大半の視能訓練士のが就職先として選ぶであろう、5つの職場の違いについて述べてみます。
それぞれの特徴を挙げていきますので比較しながら見てみてください。
勤務時間 | 休み | 年収(平均) | 特徴 | |
大学病院 | 8:30~17:30 | 日・祝+平日1日 | 約470万 | 外来はいつも忙しい 勉強会などで帰宅が遅くなることもある |
総合病院 | 8:30~17:30 | 土・日・祝 | 約430万 | 午前中は忙しいけど午後は空いてることが多い 定時で帰れる |
クリニック | 9:00~18:00など | *施設による | 約360万 | 条件は施設による差が大きい 施設によってはスキルアップも見込める |
講師 | 9:00~18:00など | 土・日・祝 | 約360万 | 人に何かを教えることが好きな人向け |
企業 | 9:00~18:00など | 土・日・祝 | 約600万以上 | 狭き門だが給与は高い 勤務時間が長くなることがある |
大学病院
多くの大学病院は常に忙しく、勉強や研究に関わることも多いので実際の勤務時間よりも長く拘束されていることがあります。ですが、勉強したい人やスキルアップを図りたい方には良いでしょう。
求人は主に新卒者に向けて出すことが多く、必ずしも既卒者は入職できないわけではありませんがより狭き門に感じます。
大きな組織なので福利厚生はしっかりと完備されていて、残業代も支払われ、休日も確保されています。

都内の某大学病院に常勤として勤務していたことがあります。
びっくりするくらい忙しかったのですが、16時をすぎるとあっという間に患者さんもいなくなり、勉強会等がなければ17時すぎには帰宅可能でした。
勉強もたくさんできたし、刺激的な毎日でしたがくたくたでした。
総合病院
総合病院は大学病院に比べ患者数は少なく、午後は特殊検査をするくらいでそう忙しくありません。
給与は比較的少なめですが、定時で帰ることができ、福利厚生等もしっかり完備されています。

総合病院に産休要員としてスポット勤務をしたことがあります。
正直、外来は空いていて産休要員いらないのでは・・?なんて思ったくらいでした。
視能訓練士は3人ほどいて、気持ち良く働けるので快適でしたが、スキルアップができるような場所ではなかったです。
クリニック
各クリニックによって、働く条件や内容、給与は大きく違います。
最近のクリニックは日曜日や20時など遅い時間まで診察しているところも多く、土日休みの17時までのようなクリニックはほとんど見かけません。
仕事内容も、視力や視野のみのところから、手術に力を入れている所まで様々なので、職場によっては大きなスキルアップを図れるところも多くあります。

常勤として働いたことも、スポット勤務として働きに出たこともあり多くのクリニックを見てきました。
気前の良い、視能訓練士を評価してくれる先生は時給5000円出してくれることも!
色々な病院で、たくさんの検査機器に触れられ、大学病院以上のスキルを上げられる病院もありますので良さそうな求人はしっかりおさえましょう。
講師
視能訓練士の養成校、主に専門学校での講師の募集もあります。
臨床とはかけ離れますが、学生に勉強を教えるだけでなく、実習校を探したり就職支援をしたりと仕事内容は多岐にわたります。
企業
眼科医療のメーカーや、コンタクトメーカーの企業の就職も視能訓練士を募集している場合があります。
仕事内容の多くは営業で、外資系も多いので英語が必須な場合もあります。眼科医療を機器の観点から支える立場として知識が豊富な視能訓練士は営業する時に重宝されます。
また、企業の健康管理室などで、視力や視野が重要としている職業の健診業務をおこなう視能訓練士としての仕事もあります。

鉄道系の会社で、1年に1度健診をおこなうのでスポットで手伝いに行ったことがあります。時給は高額でしたが、やることは単調で、しかも継続の仕事ではありませんので常勤の募集はないでしょう。
メーカーの求人もたまに見ますが、年収600万からと病院とは大違い!
営業が好きな方にはおすすめです。
求人の見つけ方
自分の気持ちが転職に向き、自己分析もできたところで求人で職探しを始めますが、求人の種類や探し方、見つけ方にもポイントがありますので以下に挙げていきます。
転職エージェント(おすすめ)
求職者と募集している職場をつなぐ役目をする転職エージェントですが、視能訓練士の職場を紹介してくれるエージェントさんももちろんいます。転職エージェントを利用すると、自分の希望する職場を探し出してくれ紹介してくれますし、求人票ではわからない部分である職場の事も教えてくれたりします。
双方にとってマッチしますので、おすすめです。
✔メドフィット
医療・介護業界では最大級規模の求人数を誇り、非公開求人が充実しています。
医療分野に特化した転職サービスを提供しており、職種ごとに専門のキャリアエージェントが転職活動を全面的にバックアップしてくれます。面接対策から給与や条件交渉までサポートしてくれるので求職者としてはとても心強いです。
まだ退職しておらず転職活動の時間がとれないという方も、まずは登録して電話で面談するだけで求人の紹介を待つのみと手軽にそしてしっかりとした転職活動ができます。利用は無料なので、登録しておくだけでもおすすめします。
✔眼科求人.work
眼科求人.workは視能訓練士専門の求人サイトです。
視能訓練士のみに特化した求人紹介サービスで、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の眼科と強いつながりを持ち、眼科業界に精通しているため安心して転職活動ができます。履歴書や職務経歴書の書き方や、視能訓練士の転職活動のコラムなども日々発信していますので、利用する事をおすすめします。
✔マイナビコメディカル
マイナビが運営する転職サイトで、医療系の専門職の求人が多く掲載されています。
ただし視能訓練士の求人はやや少なめで、理学療法士や作業療法士の求人に強みを持っています。それでもマイナビコメディカルにしかない求人もあり、マイナビグループのノウハウを活かした転職サポートの提供をしてくれるので一度のぞいてみてはいかがでしょうか。
求人票
「視能訓練士 求人」で検索するとたくさん出てくるのでそれで調べると、どんな所が求人を出しているか探すことができます。
求人は視能訓練士協会やインディード、メディカルドットコムなど様々な所から出ていて、どこから応募するかによっての損得はありません。さまざまな媒体から出ている求人は一通り目を通してみてください。
紹介
視能訓練士同士の紹介から知り合いの医師やメーカーさんなど、眼科の世界は狭いのでどこかでみんな視能訓練士を募集していてそれを相談され、紹介に至るケースがあります。
入職する前にどんな眼科か知ることもできますし、紹介となると多少条件を良くして入職させてくれることもありますが、紹介者の手前、失態は許されないので気をつけましょう。
注意点
求人票に悪く書く所はないので、実際に見学したり知り合いをたどって情報を得たりして、求人票だけを鵜呑みにしないようにしましょう。

例えば「月収30万」だから良さそうだなと思っていても実はボーナスなしの場合もありますし、月収が少なくても人間関係が良好な職場もあります。
実際働かないと実態を知るのは難しいですが、出来る限り情報収集はしましょう!
**成功する視能訓練士の面接についても記事を書いています**
まとめ
仕事がつらいと感じている視能訓練士さんに向けて、どんな状況のときに転職を考えたら良いか転職のタイミングについてと、転職活動における転職先の選び方や見つけ方、視能訓練士の職場の特徴についてまとめてみました。
仕事は自分の生活の大部分を占めることにもなりますので、自分に合った良い職場が見つかりますように。